エクセルで案件管理を効率化|活用するメリット・デメリットと管理方法を解説

法務知識更新:2026.01.20

営業・法務・制作などで複数の案件を同時に抱える部門では、進捗状況や契約内容を正確に把握する「案件管理」が欠かせません。なかでもエクセルを利用した案件管理は、新たなシステムやツールを導入せずに始められる手軽さが魅力です。

今回は、エクセルでの案件管理の方法からメリット・デメリット、案件管理の効率化に役立つ代替ツールまでをわかりやすく解説します。

目次

    案件管理とは?

    案件管理は、営業・法務・制作などの各部門で進行中の案件に対し、進捗状況・担当者・契約内容などのデータを管理する仕組みを指します。複数の案件を同時に抱える企業にとって、1つひとつの案件を抜け漏れなく管理することは非常に重要です。案件管理を行うツールは企業によってさまざまですが、そのなかでもエクセルは人気のツールのひとつです。

    案件管理を行う目的

    案件管理は、全ての案件の状況を可視化し、業務の効率化を図ることを目的として行われます。案件の進捗状況や契約内容を社内全体で共有することで、リソース配分や営業戦略を最適化でき、対応の遅れも防止できます。

    案件管理に必要な情報

    案件管理を行う際は、案件名・担当者・顧客情報・契約内容・進捗状況・納期などの情報を正確に記録する必要があります。これらの情報をはじめに入手し、案件管理ツールに入力しましょう。

    エクセルで案件管理を行う方法

    マイクロソフトが提供するエクセルは、案件管理ツールとしても幅広く活用されています。エクセルで案件管理を行うには、テンプレートを利用する方法と、自作フォーマットを作成する方法があります。

    テンプレートを利用する

    エクセルでは、案件管理に利用できる無料のテンプレートが数多く提供されています。テンプレートを利用すれば、案件の登録や進捗状況を簡単に整理できます。フォーマットを構築する手間を省けるため、すぐに運用を開始したいときや初めて案件管理を行う際におすすめです。

    フォーマットを自作する

    自社の案件の特性に合った案件管理を行いたい場合は、フォーマットを自作するのもひとつの方法です。顧客の属性や契約形態など、自社独自の管理項目を設定することで、より実用的に案件管理を行えるでしょう。条件付き書式や関数などを設定し、視覚的にわかりやすいシートを作りたい企業にも適しています。

    エクセルで案件管理を行う流れ

    ここからは、エクセルを使用して案件管理を行う流れを具体的に紹介します。

    テンプレートやフォーマットを開く

    はじめに、社内で使用する案件管理のテンプレートや自作のフォーマットを開きましょう。テンプレートはシンプルな構成にしておくことで、誰でも簡単に入力できるようになります。複数の部署やチームがそれぞれ案件管理を行う場合も、共通のフォーマットを使用すれば、社内での情報共有がスムーズになります。

    必要事項を入力する

    案件管理用のシートを開いたら、案件名・担当者・顧客情報・受発注金額・進捗状況・期日などの必要項目を入力しましょう。特に納期や優先度などの情報は、複数の案件を整理する際に重要となるため、正確に記録することが求められます。進捗状況や案件内容に変更があった場合は、その都度情報を更新し、最新の情報を維持することが大切です。

    管理ルールに則って共有・管理する

    作成・入力した案件管理シートは、社内の管理ルールに沿って共有・管理を行いましょう。担当者ごとに権限を設定したり、定期的に内容を見直したりすることで、誤入力や情報漏洩のリスクを防止できます。また、案件情報を入力して終わりにせず、定期的に進捗確認や情報共有の場を設けることも大切です。

    エクセルで案件管理を行うメリット

    エクセルを使った案件管理は、コスト・柔軟性・利便性の面で多くの利点があります。

    導入コストがかからない

    エクセルは多くの企業で利用されており、新たにソフトウェアを購入する必要がありません。無料のテンプレートを利用すれば、導入コストをかけずに案件管理を始められます。予算に限りがある企業や、試験的に案件管理を始めたい部署にとって、エクセルの導入のしやすさは大きなメリットといえるでしょう。

    慣れ親しんだツール上で作業できる

    エクセルは操作経験がある従業員が多く、社内に浸透しやすいのもメリットのひとつです。新たに操作方法を習得する必要がなく、既存のエクセルスキルを活かしながら案件管理を行えるため、導入直後からスムーズに運用しやすいでしょう。

    自社の案件に合わせてシートをカスタマイズしやすい

    エクセルでは、自社の案件内容や管理フローに合わせてシートの構成を自由にカスタマイズできます。条件付き書式を活用すれば、進捗状況や担当者ごとの案件を自動で色分け表示することも可能です。案件を管理するにあたって、必要な情報を自社の仕様に最適化できるため、より使い勝手のよい案件管理シートを作成できます。

    入力データをもとにグラフや管理データを作成できる

    エクセルにはデータの集計機能も備わっており、入力した案件情報をもとにグラフや表を自動で作成できます。案件ごとの進捗率や売上推移などを可視化することで、各案件ごとのデータを整理でき、適切なタイミングで業務の判断を下しやすくなるでしょう。エクセル関数を活用すれば、より高度なデータ整理や分析も可能です。

    パスワードでシートを保護できる

    エクセルにはパスワード保護機能があり、重要な案件情報も安全に管理できます。特定の担当者以外が閲覧・編集できないように制限を設けることで、誤操作や情報漏洩を防止できます。特に顧客データや契約内容などの機密性が高い情報を扱う場合は、シートをパスワードで保護しておくと安心です。

    エクセルで案件管理を行うデメリット

    エクセルは手軽に利用しやすい一方で、機能にはいくつかの制限もあります。

    リアルタイムでシートを共有・編集しにくい

    エクセルはローカルファイルで運用されるケースが多く、複数人での同時編集が難しいのが難点です。ローカル上で最新データを共有する場合は、毎回ファイルの送受信を行う必要があり、更新ミスや共有漏れが起こるおそれがあります。また、パソコン以外の端末からのアクセスや編集に手間がかかり、現場や出先での確認作業がしにくいというのもデメリットのひとつです。

    表計算や数式の基本的な知識が必要

    エクセルを使いこなすためには、関数やセル参照などの基本的な操作知識が求められます。エクセル操作に慣れていない担当者が多い場合、正しい入力や集計が行えず、管理上のミスが生じる可能性があります。エクセルスキルに乏しい従業員が多い場合は、教育やマニュアル整備などの仕組み作りが必要です。

    データの集計や分析の手間がかかる

    エクセルにはデータ集計や分析の基本的な機能が備わっていますが、より高度な分析を行いたい場合は、エクセル単体では機能が不十分に感じられる可能性があります。データ分析を充実させるために他のツールと併用するという方法もありますが、ツール同士の連携に手間がかかる点に注意が必要です。

    外部ツールとの連携がしにくい

    エクセルは独立したファイル形式で動作するため、ほかのシステムとの連携が難しい場合があります。データの連携にはCSV形式を利用すると便利ですが、手動で設定する手間がかかります。既存の別ツールとの連携を行いたい場合は、導入前にツール間の連携性をチェックしましょう。

    データ量によってはシートが重くなる

    シートに登録する案件数やデータ量が増えると、エクセルファイルの容量が大きくなり、動作が遅くなるケースがあります。特に画像や複雑な数式を多用すると、データの保存や開閉に時間がかかり、業務効率の低下につながるかもしれません。

    案件管理に便利なエクセル以外のツール

    エクセルを使用した案件管理のほかにも、効率的に案件管理を行えるツールはいくつかあります。

    スプレッドシート

    Googleが提供するスプレッドシートは、エクセルと同様の操作性を持つツールで、複数のユーザーがリアルタイムで共同編集できるのが特徴です。インターネット環境があればどこからでもアクセスできるうえ、自動保存機能が備わっているためデータ消失のリスクもほとんどありません。

    CRM/SFA

    CRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援)ツールは、顧客情報や案件進捗を自動で一元管理できるシステムです。エクセルよりもデータの更新や分析がスムーズで、リマインドやレポート機能を備えたサービスも多いため、社内の営業活動をより効率化できます。一定の導入コストはかかりますが、長期的な業務改善に効果的といえます。

    MNTSQ CLMで案件管理をスムーズに

    MNTSQ CLM(Contract Lifecycle Management)は、法務案件の一連の業務プロセスを一元管理できるクラウド型サービスです。法務に関する案件情報をこちらのツールに連携するだけで、契約書の作成・審査・管理からナレッジ化までをワンストップでサポートできます。煩雑かつ法律の専門知識が必要な法務部門の案件管理に課題を抱えている企業の担当者は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

    まとめ

    エクセルは、低コストかつスムーズに案件管理を行えるすぐれたツールです。しかし、データの共有や同時編集、分析精度には制約があるため、運用ルールの整備やほかの分析ツールとの併用が求められます。業務の規模が拡大する場合は、スプレッドシートやCRMなど、より高機能な案件管理システムを検討するのもひとつの方法です。

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